「うるまのへそ」

みなさんすでにご存知かもしれませんが、
うるまでるびは、デビッドバーン氏、坂本龍一氏とコラボして、
ミュージックビデオを作りました。

見た人が気に入ったら、曲やグッズを買ったり、募金をして、
東北の被災地を支援しようましょうという目的で、
震災2年目の3月11日に公開しました。

お話をいただいたとき、10代の頃から憧れていたお二人と
一緒に仕事できるなんて！と即OKしましたが、
何しろ完全なるボランティア。
仕事の合間にやるしかなく、完成までに1年かかりました。

でも、長い期間やったおかげで、震災に対して、
世問や政府はどう変化していくのか観察できましたし、
自分もいろんなことを感じたり、考えたりしました。

人間って、つらいことがあっても忘れるもんですね。
例えば失恋したり、人が死んでも、その悲しさは
時とともに忘れていく。

忘れることは決して悪いことではありません。
つらい想いから解放してくれますから。

だから本当は、中心に近い人から順番に忘れられたらいいのに、
実際はその逆で、遠くの人から忘れていく。
近くでまだ若しんでいる人を置いてけぼりにして、
みんな、どんどん忘れていく。

これを風化というのだなと思いましたが、
たった2年で、その風化はすでに進んでいるし、
これからどんどん進のだと思います。

こんなときこそアートや音楽の出番なのではないかと、
思いました。

ちょっとばかり他人よりも多く授かった才能で
「表現」として支援する。
それによって、忘れかけていた人々が思い出し、
ある人は募金し、ある人は現地へボランティアに向かい、
そしてまた、ある人は自分も表現をして、
風化の中で、少しでも新たな行動が始まれば、
ちょっとばかり、素敵なんではないかい？と思います。

うるまでるびも、もう一人の
参加アーティストである山本寛監督も、
普段の仕事以上に練りに練り、しっかり作りました。

ご覧になった方々から涙が止まらなかったなど、
うれしいメールをいただいています。

本当にやってよかったと、うるまもでるびも思っています。

手伝ってくれたアニメーターの、山下まよさん、
藤村ケンジさん、西村裕実さん、宇野かれんさん、
そして、音楽家の松前公高さんに感謝します。

さて、次はみなさんの番です。
得意なことで参加しましょう。

※このプロジェクトは、 世界的なミュージシャンと日本の映像作家がコラボして、被災地を支援する ZAPUNIプロジェクトの一部です

Zapuni Project